2017年1月30日月曜日

Webを使ったてんかんカンファレンス

1月27日金曜日に、TV会議システムを用いたてんかんカンファレンスを、和歌山県内のさまざまなご施設の先生方と行いました。

最初は使い勝手がよくわからず、話をするタイミングを量りかねるところもありましたが、中盤以降は意見の交換がスムーズにできるようになりました。

このような機会がなければお話ができなかった遠方の先生方と話をする機会を頂けたことはとても有意義でした。今後も少しでも地域のてんかん医療に貢献できるように頑張りたいと思います。



2017年1月21日土曜日

Epilepsy Symposium2017 南大阪での講演

1月19日、スイスホテル南海にてEpilepsy Symposium2017 南大阪が開催されました。

小出の話には「抗てんかん薬の現状と今後の課題」というタイトルをつけました。現在の抗てんかん薬治療の問題点・課題として

効果の面:てんかんの原因を治療する薬がない、万能薬がない
生活への影響:副作用を事前に予想する方法がない。
薬物治療の方法論:マニュアルに乏しい、薬剤の選択肢が(これからしばらくは)増えない

というところを提示させていただき、その中でもどのような進歩があり、我々は課題にどう向き合うのか?といった話をさせていただきました。

一つの例として、抗てんかん薬の副作用で時に重篤になりうるものに薬疹があります。出やすい薬、出にくい薬があることは知られており、古い薬ではフェニトインやカルバマゼピン、ゾニサミドなどが、新しい薬ではラモトリギンなどが薬疹の出現率が高いことで知られています(報告にもよりますが5-10%ぐらいでしょうか)

残念ながら今のところ、これらの薬で薬疹が起こるかどうかは、服用していただかないと分かりません。個人の体質と薬剤の相性になりますので、服用してみないと起こるかどうかが分からないのですね。

しかし、現在少しずつこの「個人の体質」を見極めて、薬疹の出現を服用前から予想できないか?という可能性が検討されています。たとえばカルバマゼピンなどでは、人種によって特定のHLA(ヒト白血球抗原)のタイプとの相性が悪く、薬疹が出やすい人がいるのではないかと考えられています。そこで現在特定のHLAの型を持っている方にカルバマゼピンを投与しなかったら、薬疹の出現率は減るのか?という研究が行われています。

このように、現在ある課題にどのような取り組みがあるのかについては、我々が常に情報を集め、患者さんの診療に還元できるようにしていく必要があります。これからも勉強を続け、皆さんにご紹介していきたいと思っています。

2017年1月6日金曜日

あけましておめでとうございます。

皆様あけましておめでとうございます。小出内科神経科の新年の診療が本日から始まりました。本年もてんかん診療を中心に、皆様のお力に少しでもなれるように頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。