2015年9月28日月曜日

ラグビーW杯

先日からラグビーのワールドカップが始まりました。当院のFB,あるいはHPにラグビーのゴールキックをイメージした画像を載せておりますが、巷のニュースでもラグビーが取り上げられる機会が増え、元ラグビー部、現在もたまにラグビー部として嬉しく思っております。

先日も当院の患者さんでワールドカップ観戦に行くと仰っていた方がおられました。現地で観戦できれば、日本でみるように寝不足にならずにすんでいいなあ・・・と思いながら、寝不足の毎日を過ごしております。南アフリカに勝った試合などは、思わず涙が・・・。

2019年には日本でラグビーのワールドカップが行われる予定です。一度皆さんもラグビー場に足を運んで、ラグビーを好きになっていただき、2019年のラグビーワールドカップ会場で一緒に観戦しましょう。

今日は全くてんかんにも、診療にも関係のない話で失礼しました(笑)

https://www.youtube.com/watch?v=OSC64mlK1Lg

2015年9月14日月曜日

てんかん外来の現状:受診者数や年齢、診断など

雨が多いなとは感じていたものの、先日からの豪雨災害は想像を超えるものでした。被害ができるだけ小さいものであることを祈るばかりです。これまでもこちらのブログで何度かお伝えしていますように、常用薬などの備蓄は皆さん日ごろから気を配っておきましょう。「天災は忘れたころにやってくる」(寺田寅彦の言葉だと言われています)です。

ホームページを開設し、改めててんかん外来を標榜してからだいたい1年ぐらいが経ちました。昨年4月から当院をてんかんの診療を希望して受診した方の統計をお示ししたいと思います。

2014年4月~2015年9月14日現在までの約1年半に、てんかんの診療を希望して当院を受診した患者さんは179名で、男性94名、女性85名でした。

年齢は6歳~79歳で、平均年齢は31.5±14.5歳(中央値27歳)で、10歳未満:4名、10代:31名、20代:62名、30代:46名、40代:15名、50代:8名、60代:7名、70代:6名となっており、お若い方が多いものの、お子さんからご高齢の方までご相談をいただきました。

患者さんの居住地別にみますと、大阪市内の方が80名、市外大阪府の方が69名で大半でしたが、兵庫県の方が13名、奈良県4名、愛知県3名、三重県3名、徳島県2名、その他の都府県5名と遠方からもお越しいただきました。

受診後の診断は1989年の国際てんかん分類を用いますと、症候性部分てんかん
92名(うち前頭葉てんかんあるいは疑いが26名、側頭葉てんかんあるいは疑いが36名)、特発性全般てんかん30名、特発性部分てんかん3名、症候性全般てんかん2名、進行性ミオクローヌスてんかん1名、詳細不明、あるいは分類不能のてんかんが16名と、てんかん患者さんは144名でした。ほか診断はつかないがてんかんが疑われる方が5名おられました。

残りの30名はてんかんではない、と診断した方で、立ちくらみなどによる失神&疑いが8名、心因性非てんかん発作&疑いが7名、発作性運動誘発性ジスキネジアという不随意運動の方が2名、薬物やアルコールを急激に止めたことによる離脱けいれん&疑いの方が2名などとなっていました。中には長年てんかんとして服薬しておられた方が、てんかんではないとの診断から薬を中止でき、とても喜んでいた方もいらっしゃいます。

てんかん外来をしていますと、一定数のてんかんではない方が受診されます。今回の30名/179名=約17%というのは静岡のてんかんセンターの外来で、同様に統計を調べた際にも同じような数字でしたので、おそらくてんかんを専門にしておられる先生のところを受診される方の割合は同じようなものなのでしょうね。


病院からの紹介状をお持ちになった方は98名で、ない方は81名でした。紹介状をお持ちでない方の多くは、インターネット経由で当院のことを知った、という方でした。当院受診前にすでに通院しておられた方では、神経内科の先生にかかっていた方が63名と多く、小児科、脳神経外科がそれぞれ32名、精神科31名とその他はほぼ同数でした。

小児科に通院されていた方のうち12名は20歳以上のいわゆる成人でした。これは「小児科からの移行期医療問題」として知られる現象で、小児期からの慢性疾患の患者さんが、成人になっても小児科に通院を続ける、あるいは続けざるをえなくなることを指します。てんかんについても、小児特有のてんかん症候群などは成人を担当する先生にはなじみがあまりないこともあり、なかなかスムーズに小児科から成人を担当する診療科へと移行することが難しい、という現実があることはここで診療していても実感できます。当院はできるだけそうした方のうけ皿になっていきたいと考えております。

どうしても初診の際にはお話を詳しくお伺いしないといけませんので、あまりに予約が混み合っている日時には予約をお取りできないことがありご迷惑をおかけしておりますが、これからも一人一人の患者さんを丁寧に診察し、確実な診断から治療を考えていくようにしたいと思います。

2015年9月5日土曜日

発売からもうすぐ1年です

当院の小出泰道医師が執筆しました「てんかんが苦手な医師のための問診・治療ガイドブック」は発売からもうすぐ1年が経ちます。

患者さんや若手のてんかん診療を行っている先生方からご好評をいただいております。患者さんからは「自分が受けている治療の意味や考え方がわかった」お医者さんからは「治療全体の考え方や流れがよくわかる」といった感想をおうかがいしています。

AMAZON等通販でも販売されておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。当院の待合室にも置いておりますので、ご興味がある方は一度手に取ってみてください。



http://www.amazon.co.jp/%E2%80%9C%E3%81%A6%E3%82%93%E3%81%8B%E3%82%93%E3%81%8C%E8%8B%A6%E6%89%8B%E2%80%9D%E3%81%AA%E5%8C%BB%E5%B8%AB%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E5%95%8F%E8%A8%BA%E3%83%BB%E6%B2%BB%E7%99%82%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF-%E5%B0%8F%E5%87%BA-%E6%B3%B0%E9%81%93/dp/4753226956/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1441422154&sr=8-1&keywords=%E3%81%A6%E3%82%93%E3%81%8B%E3%82%93%E3%81%8C%E8%8B%A6%E6%89%8B%E3%81%AA%E5%8C%BB%E5%B8%AB%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E5%95%8F%E8%A8%BA+%E6%B2%BB%E7%99%82%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF

2015年9月2日水曜日

当院かいわい:月江寺

暑さも和らぎ、日々秋の訪れを感じます。朝晩は窓を開けて寝ていると寒いぐらいです。そのせいか当院にもかぜ症状をお持ちの患者さんがちらほらお見えになっています。皆様もお気を付けください。

今回ご紹介しますのは、当院のお隣、西側にある月江寺さんです。こちらは江戸時代に生類憐みの令でも有名な徳川綱吉公のお母さん、桂昌院の侍女をしていた方が浄土宗の尼寺として建立したのが始まりだそうです。元の仏閣はこの辺りの他のお寺さん同様に戦災で焼失してしまいましたが、現在も女性のご住職がいらっしゃり、境内は都会にいることを忘れるほど閑静です。かつてはこのお寺から西の海に沈む美しい夕日が見えたそうですが・・・今は昔ですね。

この辺りの他のお寺さんには技芸に携わっていた方々のお墓がたくさんあるのは以前もご紹介したとおりですが、こちらの墓苑内には「さみせん塚」があります。これはある有名な茶人が愛した「花紅葉」という古曲を伝え残すために、その弟が兄の三味線糸を埋めて建てたそうです。