5月28日 和歌山ビッグ愛にて「症例から診るてんかん」という演題で講演をさせていただきました。
私が経験した、精神科で出会う可能性があるてんかんの症例を3例ほど提示しながら、色々と注意すべき点についてお話しました。特に抗てんかん薬で精神症状が悪化したり、易刺激的になったりした例は興味をお持ちいただけたように思います。
昔は「てんかん性性格変化」といったことがまるで歴然とあるかのように語られていたこともありました。しかし最近では多くの場合は、一部の、ある種のてんかんの患者さんでは認知機能の問題から理解が上手くできないことが「迂遠」な印象を持たれたり、ある種の抗てんかん薬の影響から「易刺激的で爆発的」だったりしたのではないかと考えられるようになっています。
現に抗てんかん薬を整理すると、「穏やかになった」「前ほどイライラしていない」といった感想が周囲の方から聞かれることは珍しくありません。自分の患者さんが治療を開始した後に、精神的な変化をきたした場合、まずは抗てんかん薬の影響について考えてみる、という必要性はご理解頂けたのではないかと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿