2026年7月16日木曜日

てんかんを公表している著名人⑲ Alan Faneca(American football player 1976~)

 

私はラグビーマンですが、アメリカンフットボールも大好きです。高校時代のラグビー部の先輩や同級生が大学ではアメリカンフットボール部に所属し、日本代表に選出されるなど活躍していたこともあります。

Alan Faneca(アラン・ファネカ、1976年生まれ)は、てんかんを公表しながらNFLの最高峰まで到達した代表的なアスリートです。ポジションはオフェンシブガードで、2021年にプロフットボール殿堂入りしています。

Fanecaが最初の発作を起こしたのは、高校1年生だった15歳のクリスマスイブでした。本人はそのときの恐怖と混乱を「悪夢のようだった」と振り返っています。まもなくてんかんと診断され、将来どうなるのか、自分の人生に何が残されているのか不安になったそうです。特に、8歳から続けていたアメリカンフットボールのような激しいコンタクトスポーツを、今後も続けられるのかが大きな問題でした。以前に取り上げたサッカー選手やラグビー選手も全く同じことで不安になっておられましたね。

しかし、家族、友人、医療関係者など周囲の支援を受け、薬物治療によって発作をコントロールしながら競技を続けました。

これは本人が疾患の啓発活動の中で子供たちに話していたエピソードですが、あるとき、発作後のもうろう状態で、そのままパジャマ姿で学校まで歩いて行ってしまったそうです。体格の大きなFanecaがパジャマで現れたため、友人に指摘され、いったん帰宅して着替えてから再び登校しました。彼はこの話を、恥ずかしい失敗談としてではなく、

「発作に伴って変なことや気まずいことが起きても、それで人生が決まるわけではない」

というメッセージとして伝えています。

Fanecaは、比較的早い時期から友人やチームメートにてんかんを隠さずに話していたそうです。本人は、周囲が心配したり質問したりしたときには、自分は大丈夫だと率直に説明しました。すると相手も過度に恐れず、普通に接してくれるようになったと述べています。病気についてオープンでいることが、本人にとっても周囲にとっても助けになったという経験ですね。皆さんがこのようにオープンでいられるかどうかはわかりませんし、それぞれにいろいろな姿勢があってよい、と私は思いますが、確かにてんかんについてオープンに、フランクに話すことが周囲にとってもよかった、という経験を話される方はいます。

Fanecaはルイジアナ州立大学(LSU)で主力となり、1998年のNFLドラフトで、ピッツバーグ・スティーラーズから1巡目全体26位で指名されています。

その後の成績は

  • NFLで13シーズン
  • 206試合出場、201試合先発
  • プロボウル9回
  • APファーストチーム・オールプロ6回
  • 2005年シーズンのスーパーボウルXL優勝
  • 2021年プロフットボール殿堂入り

という輝かしいものでした。しかも、現役最後の9シーズンはレギュラーシーズン全試合に先発しています。てんかんを公表した選手としてだけでなく、NFL史上屈指のオフェンシブラインマンと評価される実績です。2006年2月、スティーラーズはスーパーボウルXLでシアトル・シーホークスを破りました。Fanecaは優勝トロフィーを手にした瞬間を、自身の競技人生で最も素晴らしい記憶と語っています。

引退後は、自身の病歴を積極的に語り、てんかんのある若者や家族への啓発活動に参加しています。彼が繰り返し伝えているのは、単純な「病気に負けるな」という話ではなく

  • 適切な診断と治療を受ける
  • 薬をきちんと服用する
  • 周囲に必要な情報を伝える
  • 病気だけで自分の可能性を決めつけない

という現実的なメッセージです(可能性のことは、以前の記事で取り上げたジェイ選手も同じことをおっっしゃっていたことを思い出しました)

てんかんとの向き合い方にはそれぞれの形があってよいと思います。その一つとして、こうしたオープンな姿勢が周囲にもよい影響を与えた、と感じている方がいる、ということも参考になるのではないでしょうか。


(ウィキペディアコモンズより)

参考資料

  1. Epilepsy Scotland. “From being diagnosed with epilepsy as a teenager to Super Bowl winner.” 29 April 2021. https://www.epilepsyscotland.org.uk/from-being-diagnosed-with-epilepsy-as-a-teenager-to-super-bowl-winner/
  2. Epsy Health. “Inspirational Epilepsy Stories: Alan Faneca.” 19 March 2021. https://www.epsyhealth.com/seizure-epilepsy-blog/inspirational-epilepsy-stories-alan-faneca
  3. Epilepsy Reach Foundation. “NFL player and epilepsy advocate Alan Faneca inducted into football hall of fame.” September 2021. https://epilepsyreach.org/september-2021/

2026年7月6日月曜日

初診のキャンセルにつきまして

 本日初診予定の患者さんがおられたのですが、ご連絡なく、おみえになりませんでした。

問診の予定として1時間、脳波検査、その後の説明と、新患の方には2時間近い時間をご用意している関係上、毎日お一人しか新患をお受けできない状況にあります。そのため1カ月近くお待ちいただくこともあり、お待ちの間にどちらかを受診されたのかもしれません。それはそれで問題はありません。

ただ、お待ちいただいているほかの患者さんのこともありますので、キャンセルされる場合は必ずお電話をいただき、キャンセルを申し出ていただければと思います。可能な限り他の患者さんの初診待ち時間を減らしたい、という思いでおりますので、今後キャンセルされる方はどうぞ早めにキャンセルのご連絡をお願いいたします。




2026年6月26日金曜日

本日の大雨について

本日大雨となり、明日にかけて天候不良が予想されています。交通機関の運休も発表されています。一定薬の余剰はお渡ししていると思いますので、みなさん、受診が困難なようであれば、どうぞご無理なさらないようにしてください。予約は改めてまたお電話でご連絡ください。まずは皆様ご安全に。




2026年6月2日火曜日

台風6号

台風6号ですが、 本日の夜から3日朝にかけて近畿地方南部を通過する予定です。当院の診療は通常通り行います。しかし電車の遅れなどでスタッフの通勤等に影響が生じる可能性がありますので、検査等につきまして、予定と異なるご案内をする可能性があります。ご理解のほどよろしくお願いいたします。またお薬は余裕をお渡ししているものと思いますので、当日来院が困難な状況等ありましたら、お電話で受診の延期をお申し出いただいても結構です。明日はどうぞ気を付けてご来院ください。




2026年5月2日土曜日

毎日放送でつながる〜enn【File053 紫に願う◆「てんかん」を知ろう…街を彩り心通わせる医師】が放送されます

 本日18時56分から毎日放送でつながる〜enn【File053 紫に願う◆「てんかん」を知ろう…街を彩り心通わせる医師】が放送されます。通院中の患者さんのインタビューなども放送されるものと思いますので、よろしければご覧ください。

https://www.mbs.jp/pgm_guide/1777599603.shtml

2026年4月19日日曜日

MBS毎日放送「NextJapan」の撮影が当院で行われました

4月18日放送のMBSの番組「NextJapan」の撮影が当院でも先日行われました。院長がかかわるてんかんの啓発活動「パープルデー大阪」について、あるいはてんかんの診療についてなど、4分という時間の中でメッセージを発信していただくことができました。

番組は終了しておりますが、TVerでは視聴可能ですので、どうぞご覧になってみてください。

TVer

https://tver.jp/episodes/ep27i32ow3

2026年1月3日土曜日

あけましておめでとうございます

 あけましておめでとうございます。2026年がいよいよスタートしました。年を経るたびに、1年があっという間に過ぎていくことを感じています。今年もわれわれにできることをいろいろと考えながら、少しずつやってきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。