2016年4月26日火曜日

第3回OCU(Osaka City University)てんかん治療講演会

先日4月21日、大阪市立大学にて講演会があり、「てんかんと法・社会制度」という内容で講演を行いました。

患者さんに対して医師や患者さんを支える立場の医療職が知っておくべき法律や制度について、大阪の実情(どの施設がどこにあるのか等)に合わせたお話にしましたが、数多くのご質問をいただきました。

特別講演は静岡てんかん・神経医療センターの池田仁先生が、てんかんの中でも非常によくあるタイプの「若年ミオクロニーてんかん」(JME)について話されました。

JMEの方はときに「行為誘発」という非常に興味深い特徴を持っていることがあります。当院でもJMEをお持ちで「あるカードゲームをすると発作が起こりやすい、おこりそうな感じがする」という方がおられます。空間的な思考を伴う行為で特に誘発されやすいといったことが言われ、人によってはそれが将棋だったり、チェスだったり、計算だったりします。なぜこうした行為が特定のJMEの方の発作につながりやすいのか、それはまだ詳しくは分かっていません。こうした行為が脳の一部分を刺激し、それがトリガーとなって発作を起こすのだろうとは想像できます。ただそのネットワークのあり方がまだはっきりしていない、ということになります。池田先生はそのあたりを非常に分かりやすくお話しくださっており、興味深く拝聴しました。

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