2017年6月21日水曜日

2014年4月からのてんかん新患外来が500人を超えました

2014年4月から小出が行っているてんかん専門外来の初診患者さんが先週で500名を超えました。またどこかでデータはまとめてお示ししたいと思いますが、てんかんの治療を当院で続けている方、てんかんでないと診断し治療を中止した方、すでに転勤等で他府県に移られた方など、お名前の一覧を見ていると色々な記憶がよみがえってきます。これからもお一人お一人を丁寧にみる初診を続けていきたいと思います。

2017年6月12日月曜日

第7回てんかんマスタークラス

2017年6月10日東京汐留にて、第7回てんかんマスタークラスが開催されました。小出も講演の演者と座長として参加させていただきました。今回で6回目の参加となります。全国各地でてんかんを診療されている神経内科の先生を対象にした勉強会で、毎年多くの先生方がおいでになりますが、リピーターがとても多いことが特徴だと思います。他の講師の先生方のご講演も含め、私自身とても勉強になる会です。

小出はてんかんに関連した神経画像検査について、てんかんに関連する疾患の各論的な話と、私自身の経験についてお話をさせていただきました。ディベートは今回が初めての企画でしたが、講師全員が前の週に東京で打ち合わせをするなど、かなり頑張ってみました。参加された先生方の感想が楽しみなような怖いような・・・ですが、症例検討も含めいろいろなご意見をいただけたことは良かったと思います。来年もまた秋頃に行われる予定です。

2017年6月9日金曜日

「クリニシアン」に記事を書きました。

(株)エーザイが発行している医師向けの小冊子「クリニシアン」の、第657号(6月1日刊行)は「プライマリケア医に知ってほしいてんかん」というタイトルでてんかんが特集されています。小出もそこにてんかんの診断は問診が全て:その理由とポイント」という文章を書かせていただきました。医師向けの雑誌なので一般の方の目に触れる機会はあまりないですが、少しでもてんかん患者さんに接する機会のある医療関係者に読んでいただければと思います。表紙は田中達也先生で小出ではありません(笑)




2017年6月6日火曜日

東京での講演

2017年6月4日東京、品川にて講演会の演者を務めさせていただきました。
製薬メーカーさんの製品発売記念講演会だったのですが、いつものてんかん診療における問診の重要性を話してきました。今年は全国の色々なところでこの話をさせていただくことになりそうです。この話のニーズが高い、というのは、やはりてんかんの問診について体系的に学ぶ機会があまりないからなのでしょうね。演者に選んでいただいた先生には御礼を申し上げます。

今回のプログラムで一番印象的だったのは当事者の方が壇上に上がり、日ごろの自らの体験や感じていることを語ってくださる部分でした。社会的に活躍されているお二人のてんかん患者さんが、社会人として責任ある立場であるがゆえの悩みや日ごろの発作への対応などについて率直に語ってくださったことは、てんかん患者さんと日常的に接する私にとっても参考になるものでした。900人近い聴衆の先生にとってもきっとそうだったと思います。

2017年6月2日金曜日

「はじめてのてんかん・けいれん診療」増刷御礼!

「はじめてのてんかん・けいれん診療」、増刷されたとのことで献本をいただきました。当院の待合でも患者さんが熱心に読んでくださっています。今後ともどうぞよろしくお願いします。

2017年5月29日月曜日

てんかんの原因を探す!秋山先生のご講演

5月27日に梅田で新規抗てんかん薬「フィコンパ」の使用経験について話し合う、という趣旨の「フィコンパ Expert Meeting」という講演会があり、小出も当院での経験をお話しました。特定の薬についてのプロモーションをするような講演はしないことにしているのですが、少なくともこれまでの治療で全く歯が立たなかった患者さんの何人かに著効しておりますので、そのような方がいるのであきらめずに治療内容を考えることが重要だという自戒も含めてお話をしました。

それよりももっと興味深かったのが、特別講演の岡山大学の秋山先生がされた「てんかんと小児代謝性疾患」というお話でした。秋山先生とは静岡のてんかんセンターで一緒にお仕事をさせていただいたこともありますが、現在はこの小児代謝疾患の診断系を確立する、というお仕事をされています。

秋山先生がいくつか提示された小児代謝性疾患の症状は、あるものはてんかん発作だったり、発達障害や知的障害であったりと、それ自体はあまり特徴的でなく、検査を行わない限り診断ができない疾患がたくさんありました。

この診断がつくかどうかがとても重要なのがこの小児代謝性疾患の特徴です。もちろんどんな病気でも診断がつくことが重要なのですが、この疾患群がとても重要なのは、原因そのものが治療可能かもしれない、という点です。

たとえばてんかんを例にあげれば、我々は普段てんかんの治療、というと抗てんかん薬による薬物療法を考えます。これはてんかん発作の原因である神経の興奮を薬剤によって抑制し、発作を起こさせないようにする、というものです。ただこれは興奮を起こす神経そのものの性質を変える治療をしているわけではなく、興奮が起こらないように抑えているだけです。ですので断薬すると発作が再発しうるのですね。

一方小児代謝性疾患は代謝の経路の一部に体質的な不具合があり、代謝産物が作られなかったり、もしくは蓄積してしまったり、うまく目的の臓器に達するすることができなくなることで、例えば脳に不具合が生じればてんかん発作などの症状がおこります。とするとこの代謝産物を様々な方法で補充したり、除去したりすることができれば、臓器で起こる不具合はなくなる可能性があります。つまり原因からてんかんの治療ができるのです。実際に原因が分かったことで劇的な改善が得られた例もご紹介いただきました。

もちろんこれらの疾患は患者数がとても少ないと考えられており、世界中でせいぜい100例程度の報告数であったり、日本ではまだ未報告といった疾患もあります。ただ、実際には診断がついていない例も沢山あると思われ、診断することがその人の人生を大きく変える可能性があるという点で、我々はあまり特徴のない症状から、疾患の診断に至るプロセスを学んでおく必要があると思います。これからも勉強を続けていきます。

2017年5月20日土曜日

「てんかんフロンティア 未来へのNew-Trend」発売されます

2015年11月にてんかんの最先端研究や診療について各分野のトップランナーが講演を行う「宮崎てんかんシンポジウム」が行われ、小出も参加させていただいたことは当時こちらのブログでもご報告させていただきましたが、その講演録が1冊の本になり、このたび発売されました。初学者向けの本ではなく、てんかんについて深く学びたい、という先生にはとても面白い本だと思います。

てんかん学者がそれぞれの得意分野について話すのを聞く、というのは実はとても貴重な機会です。学会等に参加しても、自分がその場で話を聞くことができるセッションはごく一部ですので、特に今回基礎研究の話などをきちんとまとめて聞くことができたのはとてもよかったです。小出も新規抗てんかん薬を含めた薬物療法について講演内容を書かせていただきました。てんかんを深く勉強したい先生にお勧めします。