てんかんをお持ちの患者さんによくある悩みとして「周囲の人が理解してくれない」「誰も分かってくれない」というのがあります。
発作がなければ「なんだ全然元気じゃないか」と言われ、
発作があれば「もう何もしなくていいからそこに座っていなさい」と言われる。
発作がなくても悩みを抱える患者さんには前者の扱いはつらいですし、発作があってもその時以外は普通に過ごせる患者さんには後者の扱いは大きなストレスです。
ただほとんどの場合、相手の方に悪意は全くありません。単にその方のてんかん、という病気にさまざまな病状があり、抱えている問題もさまざまである、ということが理解されていないだけなのだと思います。これからも頑張って啓蒙活動を続けなくては・・・と思うゆえんです。
今日ご紹介するのは守備的ミッドフィルダーとして将来を嘱望され、2016-2017年シーズンをScottish Premier League のGlasgow Rangers(元日本代表の中村俊輔選手が所属していたCelticとは長年のライバルです)でプレーすることが公表されているMatt Crooksです。彼は21歳で意識を失うタイプのてんかん発作を発症しました。すでにプロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせていた彼にとって、てんかんの発症はとてもショックな出来事であったことは想像に難くありません。
そんな中、チームメイトだったある選手が彼のよき理解者となりました。彼は将来を約束した女性をてんかん発作のために失うという悲劇的な経験をし、てんかんについてさまざまなことを知っていました。彼と話す中で、Crooksはてんかんを理解し、てんかんを受け入れることができたといいます。
“I didn’t know anything about epilepsy until I came here and ended up living with Kal. We became good friends and had chats about it. He made
me understand it more because of
his situation.「僕はてんかんについて何も知らなかった。Kal(チームメートの名前 Kal Naismithのこと)と一緒に暮らすようになるまでは。僕たちはいい友達になり、てんかんについて話すようになった。彼の経験から僕はてんかんについてより多くのことを学んだ」
私の患者さんにもサッカー少年は何人もいます。彼らのためにも、今後のMattの活躍に期待しています。
Matt Crooks: Rangers old boy Kal Naismith helped me overcome epilepsy shock
Read more at http://www.dailyrecord.co.uk/sport/football/football-news/matt-crooks-rangers-old-boy-7131700#CVjgZJ3XDH0YIsiC.99
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